さて、電流プローブを使い電源の電流を見てみましょう。
パワーアンプは、YAMAHA P2080を使ってみます。
20210307_P2080+電流プローブ
電源回路はこんな感じですか。
電流波形を見てみるのは、
1:ダイオードへ行く所
2:ダイオードからコンデンサーへ行くところ
3:コンデンサーを出て、アンプに行くところ
無信号と出力10W(1kHz連続波)で見てみました。

20210307_測定回路
1の所の波形です。
プローブ出力を見るオシロスコープの感度は変えていませんので、波形の高さが電流の大きさを示しています。
まず、無信号です。
両波整流ですので、120Hz毎に上下に流れています(ここは、60Hz地域です)。
20210307_1地点出力0

次に出力10Wです。
電流が2倍近くになっています。
20210307_1地点出力10W

2の所です
無信号(上側の波形は、残留ノイズ波形が出ています)
ここは、120Hz間隔で電流が流れています。
20210307_2地点出力0


出力10W
これも電流は2倍近くになっています。
20210307_2地点出力10W

3の所です
無信号の時の波形を見たら、波形が有りませんでした。
まあ、直流分だけなので、当たり前でしたが。
写真を撮り忘れてしまいました。
という事で、これは、出力10W時です。
今までは、120Hzで電流が流れていましたが、1kHzの電流になっています。
20210307_3地点出力10W
波形が込み合っていますので、拡大します。
信号の波形と電流波形の位相が合っています。
20210307_3地点出力10W拡大
このアンプは、B級動作ですので、電流波形の上側は流れていません。
3の逆側の線には上側に流れる事になります。

この観測で、電源のコンデンサーの前と後ろで電流が全く変わるのがはっきり見えました。
アンプへの電流供給をしているのは、電源のコンデンサーです。
電源のコンデンサーを替えると音が変わるのは、当たり前ですね。